続いては曹洞宗の大本山、永平寺へ。

曹洞宗の大本山は2カ所あるようですが、こちらは道元禅師が開いた修行の寺です。
ボクの父方が曹洞宗なので、興味を持って拝観しました。

絵天井の大広間は、156畳の大空間。昭和初期当時の有名画家144名による絵が天井に
飾られています。鯉、リス、獅子が描かれた絵を探すと願いが叶うと言われているので、
首が痛くなりつつも必死で探しました。幸い見つけられましたが、願いを込めるのを忘れました。。

内部はもとより、外にも全くゴミが落ちていません。
こちらのお寺の醍醐味は、修行僧(雲水)さんが修行している姿をみられること。
訪ねた際も丁度読経が行われていて、何十人も読むのに全く乱れず、そして大きな木魚から
規則正しく刻まれる太い音で、何とも例えられない独特の素晴らしい雰囲気を味わうことが出来ました。

福井の温泉で迎えた朝は、靄がとても幻想的な朝日を拝む事が出来ました。

東尋坊へ。
こちらは25メートル程の断崖絶壁の岩です。
高さとしては岩手のリアス式海岸の景勝地の方が高いと思いますが、こちらは滑り易い安山岩、
そして安全柵が全くないことと、海の深さが50メートルくらいあるとのことで、恐怖感がものすごい
場所です。高所恐怖症のボクはもちろん海を覗くことは出来ませんでした。
ダチョウ倶楽部上島さんの鉄板、「押すなよ」は、ここでは絶対言ってはいけません。

最後は金沢に向かい、別名忍者寺と呼ばれる妙立寺へ。
加賀の殿様が、幕府から攻撃された際の監視、城から脱出した際の要塞として建てられたお寺です。
なぜ忍者寺と呼ばれているのかというと、見た目は平屋の平凡な寺に見えるものの、内部は4階建て
の7層構造で、階段が29カ所あります。全部ではないですが、説明付きでお寺を見学。
敵に攻められた際の様々な仕掛けは落とし穴、和紙で蹴上げを透かした階段、隠し部屋、隠し階段、
城へとつながると言われる地下道の入り口としての井戸など、実に様々な仕掛けが施されていました。
一人で歩いたら確実に迷いそうだし、このお寺は図面化出来るかな、とか、いろいろ考えながら
あっという間の見学でした。
だいぶ駆け足でしたが、今回も素晴らしい内容の研修でした。金沢は新旧がバランス良く配され、
街としてとても魅力があり、良い印象を受けました。ボクの好きな建築家、谷口吉生の父の出身地。
線を大事にする建築家である谷口さんは、きっと金沢の建築や文化の影響を受けていると思いました。