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2020 vol,2

Q値(熱損失係数)やUA値(外皮平均熱貫流率)は机上の計算で求められます。

建設コストを増額して、より性能の良い断熱材や窓を採用すると計算上の「性能値」は向上します。

これに対してC値(相当隙間面積)は施工の結果を測定するものなので、

施工の具合を確認する、という意味合いが強いものとなります。

未だに賛否があり、息が詰まるだとか換気の意味合いもあって少しくらいは隙間があった方が

良い、などの意見もあります。

実際ボクも最初はあまり好きなものではなかったのも事実です。家の内側にビニールを張り巡らせ、

壁の中の木材が呼吸出来ず、室内の空気が淀んでしまうという印象が強かったためです。

24時間換気が義務づけられている現在の仕様では、むしろ隙間がある方が適切な計画換気に支障を来すこと、

そして隙間があることによる壁体内結露の原因にもなるため、住宅の耐久性にも影響を及ぼします。

そして室内の上下温度差も生まれ、不快な生活を余儀なくされます。

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断熱材のグレードを上げたり厚さを増したりする前に、気密をしっかりと処理することが、

省エネや家の耐久性向上に有効なんですね。現状ははっきりとした数値が示されていないのが

このC値です。次世代省エネ基準で定められた2,0c㎡/㎡を目安としているところも多いようですが、

出来れば2,0c㎡/㎡以下を目指したいところです。しかしながらC値を低くしようとすると窓の大きさや

種類にも制約がかかってきますので、そのバランスも考えながら設定していくと良いと思います。














by gda-314 | 2016-11-18 17:35 | 建築 | Comments(0)
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