
台風の接近とともに岩手山から湧いてくる雲。
その速度は怖いくらいの速さでした。

あっというまに雲の中。雨は降らずとも風が勢力をどんどん強めていきました。

K様邸は断熱工事が終わり、気密工事へと進んでいます。
弊社では充填断熱はセルロースファイバーを標準としています。
断熱性能という「数値」では最も優れているとは言えない材料です。
壁の中、そして天井に入れるものは、決してその「数値」だけで決めるべきではない
という思いがあります。
古の、竹小舞に土を詰めた、密閉されて尚且つ吸放湿に優れた土壁。
その現代版を模索する中で最適と思えたのがセルロースです。
防虫効果、火災に強い、防音効果がある、そして断熱材となる。
可変透湿防水シートで気密を取ることで、気密は取りながらも夏の湿気、
冬の乾燥に対して「建築」で出来るだけ対処出来るようにしています。
グラスウールは湿気を吸うと放出はできず、またウレタンは硬質でなければやはり
気密シート(ビニール)で保護してあげなければいけません。
高性能でありながら、夏の湿気からの不快感、そして冬の乾燥からウイルスが
活性化してしまう室内環境。
それでもそこに住まう人の健康よりも数値が現す「性能」を優先する現在の工法
に一石を投じる建て方として、セルロースと可変シートの組み合わせを提案させて
いただいています。
気密をしっかりと施工し、壁には外断熱を付加して、天井には遮熱と2重の通気を
確保することでご提案出来る工法です。