
K様邸の外壁の一部に張った材料。
1枚毎に表情の違いがあり、白華現象している部分もあって、1つとして同じものはありません。

メインの杉板も、無垢材ゆえ同じものはないです。
サイディングは「同じもの」でなければ商品として失格なわけで、このような表情は望めません。
特殊な塗料を塗布して、赤味や白い部分、また日陰と日向でも変化に違いがあるため、
一層表情豊かになりました。とはいえ、塗布して1週間程度。
これからさらに変化が出てきます。

収納系の部屋にはシナベニヤを貼りました。
窓が少なく暗くなりがちな収納の部屋に、シナベニヤの暖かくも柔らかい明るさで空間が満たされます。
こちらはこれが仕上げとなるため、継ぎ目の目地を合わせるのが非常にシビア。
大工さんはカンナやノミを駆使して加工していました。

トイレ、洗面などの水廻りの天井には弊社定番の青森ヒバ。
芳香剤が苦手な方には最適な材料です。清々しい清涼剤となって御不浄空間が清められます。

居室の天井にはレッドシダー。
こちらも赤味や白味が混在しており、吹き抜けの大空間に表情が出てきます。

左官職人が1日がかりでしごいた玄関土間。
タイルを貼るわけではないため、失敗が許されない1発勝負。
職人のコテの跡が見えます。
商品として均質化、平準化した材料を多用せず、職人の手仕事の跡が見える。
そんな要素で出来上がった空間は、おしゃれさや格好良さとは無縁ながらも、
きっと豊かな空間になるものと思います。