断熱工事が終わり、速やかに気密工事へと移行したT様邸。
弊社では気密シートにはビニールを使用しません。
代わりに「可変透湿防水シート」で気密を確保します。
空気や水は遮断しても、湿気は壁を伝い調整できるような仕組みを3年前くらいから実践しています。
機械に頼りすぎず、昔の日本家屋の調湿作用があった土壁をイメージしています。
その間、大工さんは外壁を貼り始めました。
今回採用するのはサイディングですが、ご覧の通り、模様はバラバラ。
これによりサイディングでありながら、表情が出る外観になります。
34度を超えた金曜日、日を背にして加工していた大工さんが「もう限界だ!」と、このような
簡易天幕を設置しました。ボクも写真を撮るだけで汗ダラダラ。
影が出来て風が吹くととても涼しくなりました。
明るい家を所望される方が殆どですが、夏に日が直接家に入ると、いくら高性能な窓でも
暑くなります。
軒の無い家は当然そのような室内環境になります。
エアコンの電気代も嵩み、不快な思いもしてしまいます。
天気が良いからキャンプ、バーベキューを、と思い立っても、キャンプではタープを張り、
バーベキューでは木陰や、やはりタープを張って直射を防ぐと思います。
屋根から伸びる軒は、夏場の直射を遮り、冬場は日が室内に導かれる。
外壁も守る。家と外との間に空間が出来る。
弊社が実践している「当たり前」は、目新しいものではありませんが、
昔ながらの良いものは捨てない、という考えのもと、家づくりをおこなっています。