
遡る事16年前、忘れないように、結婚記念日を自分の誕生日とし、婚姻届に印鑑を押しました。
そして20日は父の日。
妻と娘、そして娘が大好きな妻の父母と西和賀の温泉に行って来ました。
仕事が終わり、高速にて宿へ。到着は18時でしたが、夏至直前の夕方はまだまだ明るいです。
早速、部屋に備え付けのお風呂をいただきました。
お祝い、を実感するために、湯船から上がって涼みながらビールをいただくという贅沢を味わいました。

施設は相当年季が入っていますが、お湯と料理が好きな宿。
この日も個室にて地のものを中心に。
義父母の結婚当初の話を肴に日本酒を酌み交わしました。

翌日は源助とうふで汲み上げ豆腐と湯葉を求めました。
豆の味はきっと岩手で一番感じる豆腐だと思います。
小さい頃はスーパーの豆腐が苦手でした。味も歯応えもない意味不明なもの。
それがこちらの豆腐をいただき、以来一気に豆腐好きに。
つまらない料理と思っていた湯豆腐は大好物になりました。

地元出身の方が、ほっとゆだ駅のほど近くにカフェを開店されていました。
相当な築年数で、きっと何年もの間放置されていた建物を改装してカフェとして営業。
プロから見れば粗が多く見受けられましたが、それも雰囲気に一役買っています。

何より、建物の裏側は錦秋湖に面した、素晴らしいロケーション。
建物だけ見れば、壊した方が良いのでは、と思うのが普通かもしれません。
きっとオーナーさんはこの景色を見て、このまま使おうと思われたのだと感じました。
建物が目立つ、というより、雨に当たらず野外で活動ができる、とか、この路地を抜けると
凄い景色に出会える、といったような、脇役的な建物の役割に共感を持ちます。
目立つ事が目的の建物ではなく、人間の活動、営みを支え、優しく内包し、機能的な建物。
その想いの集大成となる建物をつくりたい、という衝動にかられました。
ともあれ、お陰様で1つ歳を重ねる事が出来ました。
こんな自分と関わっていただいている皆様に感謝いたします。
来年の誕生日に向けて、更なる精進を心がけたいと思います。