
A様邸の仕上げ。
白とクリア塗装の木で全体的に構成されています。
このようなインテリアは、住宅雑誌に載るとインパクトは薄く、
印象としては埋もれてしまうと思います。

表層の色だけで、例えば濃い色を使う、色分けを多用する。
最近の住宅ではこのような手法が席巻しています。
ですが、照明を付けると、木はぐっと温かみが感じられ、また
木のチップが埋め込まれた紙クロスの凹凸が浮かび上がり、
間接照明の明暗と相まって、十分に豊かな空間になると思います。

ボクがプライベートで乗っている車のデザインコンセプトは
「Less But Better」
だそうです。
素材、色といった要素を吟味し尽くしたその先に、
永く飽きの来ない、愛着が湧く住宅が出来上がると思います。
差し色は、好きな絵画、好きな雑貨、お気に入りのギャベなど、
気軽に変えられるモノだと、季節によって模様替えが出来ます。
A様は見事に要素を吟味され、ぱっと見はシンプルながらも、
これからのお二人の第二の人生を彩る事ができる、キャンバスのような
空間が出来ました。
Less But Better
今後も更に磨きをかけていきたいと思います。